清瀬市子どもの発達支援・交流センター(とことこ)

9月25日、議員一期目の福祉保健常任委員会のメンバー3名で、とことこへの視察を行いました。

平成21年、前身の竹丘学園の発展的な解消という形で、相談・療育・支援の場として設立、この道の専門的なノウハウをもつ(社)嬉泉に委託して管理運営しています。業務開始後、相談の6割が就学児だったことから、計画を変更し、就学前だけでなく、就学後の子どもの療育も実施するようにしたということでした。

また、この施設には、障害と診断される手前の段階の子どもが多く通っており、適切な指導を行ったり、環境を整えたりすることで十分に日常生活に支障のない状態になること、課題の発見が早ければ、短い期間で解決できる場合が多いことなど、子どもの持つ力を引き出す専門家の必要性、特に就学後の子どもの療育の必要性を実感しました。

ただ、当初の計画には就学前の子どもの療育しかなかったため、建物の構造上、運動機能の療育のための大人用のトランポリンが使えないことや、療育や相談が増えて手狭であることが課題だということでした。近隣市にはまだ、就学後の療育施設が少ないことから、他市からの療育にかかわる相談も増えているということでした。(療育は市内在住者のみ対象となっています)

さらに相談・療育・支援の場だけでなく、現在は地域支援の拠点としても役割を果たしています。保育士や幼稚園教諭への研修を行い、また各園に出向いての療育支援や巡回指導を行っています。保育園や幼稚園には障害とまではいかなくても、何らか気になる子どもがおり、現場の園でも支援の必要性を感じているということでした。

また、相談をきっかけにこの施設にかかわるようになった親子には、子どもへの支援もさることながら、保護者への支援を十分にすることが、子どもの療育上も効果があるということでした。保護者は子どもが育つうえでの重要な環境ということです。さらに施設と保護者の信頼関係が支援を続けるうえで欠かせない要素だということもあります。

また、近隣にも開かれた施設となったことで、特別な施設に通うという認識が薄れたことも、相談件数や通所の増加につながっているようです。その増加に対応できるように人員配置のための予算は充足されているということで、安心しました。

今後は、教育委員会の所管である教育相談の機能強化や特別支援教育の推進も予定されています。学校も抱え込まずに、福祉の視点や手助けをもっと柔軟に活用できるよう、仕組みを作っていくことが必要だと考えます。

お子さんにちょっと気になることがあったり、子育てに不安がある場合にも、こちらの「とことこ」にぜひ相談してください。お子さんに手をあげてしまっているのは、お子さんに何か障害があることが原因だというよくあるそうです。

竹丘の第三小学校隣のとことこです。