公共施設耐震化等検討特別委員会(2013.1.24)

昨年12月に市内16の公共施設の耐震診断結果が示されたことを受け、今回の特別委員会では今後の方針が示された。 

○早急に耐震化を実施する施設・・・すべて木造

学童クラブ4か所(四小、中清戸、旭が丘、中里)、松山老人いこいの家

○今後補強をしていく施設

竹丘学童クラブ、野塩地域市民センター・・・鉄筋コンクリート構造

老人いこいの家4か所(上清戸、いなり台、梅園、中里)・・・木造

 まず、子どもたちが毎日利用する学童クラブ4か所について早急に対応を図る。また、耐震化ともに、必要な改修工事(外壁、天井、エアコンなど)も行う。工事期間中は、学童クラブを学校の会議室や多目的室に移設し、運営を行う。 

学校内に空き教室がある清明小、八小にはそれぞれ旭が丘・中里学童クラブを移設し、必要な改修を行い、恒久的に使用する。 

四小、十小には空き教室がないため、これまで使用していた学童クラブを耐震化し、使用する。

十小は現在、学校外にある中清戸学童クラブだけでは足りず、十小内に学童クラブを設置している。今後、児童数の増加が見込まれ、教室数が不足する予定のため、現在の中清戸学童クラブの耐震化後、26年度以降新たに別棟を新築し、ここに十小内にある学童クラブを移設する。 

竹丘学童クラブについては鉄筋コンクリート構造であり、IS値(耐震基準値)が0.6と建築物全体の耐力の低下は著しくないという結果のため、26年度以降検討される予定。 

老人いこいの家については、松山老人いこいの家を除き、現状のまま使用しつつ、工事期間のみ閉鎖し、耐震補強と、24時間換気の設置工事を行う。

松山老人いこいの家については、工事期間以外は使用したいとの要望が出されているが、耐震性能評価が低いため、閉鎖すべきと考える。これまで行えた活動をいったん休止するということも生じかねないであろう。しかし、診断結果は、使用しつづけることは「命の危険性と引き換えにすることを意味している」ということを改めて認識すべきである。 

上記の学童クラブ、老人いこいの家の工事については、26年度に追加して新築予定の中清戸学童クラブを除き、25年度予算で実施予定である。約6千万となる見通しだ。 

学校内に常設化される学童クラブについては、学校生活との線引きが必要であるとの意見もあるが、何をもって線引きされたと考えうるのか、そもそも当事者である子どもが求めているあり方に基づいているのか不明である。学校の学級よりも大人数の学童クラブの現状に、当の子どもは学校の集団生活の延長だと考えているはずである。とりあえず、「安全に過ごす場所がある」という保護者にとっての必要性は満たされているが、当事者である子どもが居心地の良い“居場所”のひとつであると感じているのか今後調査していく必要があると考える。これに限らず子ども施策は特に、当事者不在になりがちである。大津のいじめ問題も現状を的確に把握しているのは大人ではなく、子ども達であった。私たち大人が、子どもの声をもっと救い上げ、活かすことをきちんとしていかなければならない。「子どもが必要としていることはなにか」を。