あきらめないで介護の未来を考える~その2

2016年7月6日 00時21分 | カテゴリー: まちづくり, 人権, 市民自治, 活動報告, 福祉・医療

厳しい意見が想定される中、行政として品川区のご担当者も出席してくださいました

厳しい意見が想定される中、行政として品川区のご担当者も出席してくださいました

パネラーからのご意見

★利用者

慢性疾患で医療保険により無料でリハビリを受けていたが、40歳になり介護保険に切り替わった。専門的なリハビリは介護保険では受けられず、高齢者向けのデイケアか、訪問リハビリになるため、現状の状態を維持することが今後できるのか不安。

事業者や行政の意見を聴き、努力してくれていることを理解できた。

 

★利用者家族

介護ベッドを利用しているが、これも全額自己負担となれば、実質的な利用制限となる。介護ベッドが使えなくなれば、本人は起き上がれなくなり、毎回介助が必要となれば介護をしている高齢の私も手助けすることは限界がくる。その結果、今は本人ができている身の回りのこともできなくなり、介護度が重くなることが容易に想像できる。

また、夫の急逝によりひとり親となった娘と小学生の孫と同居することとなり、娘もフルタイムでの仕事のため、夕方から夜は孫の面倒もみることとなり、私が倒れれば、今の状況は崩壊してしまう。

 

★訪問介護事業者

要支援1・2の緩和型サービスに参入したとき、現状より少ない報酬額となるため、大手は受けない状況が生ずると考えられる。そのため、サービスの提供料が少なく、介護難民が出る可能性がある。

自治体の簡単な研修で緩和型サービスを担う人材育成をと考えているようだが、事業者の責任として考えればさらなる研修が必要と考える。

認知症の見守りなど、65歳以上の人を当てにしているようだが、人材確保ができるのか。また、これまでの主治医の意見書や訪問による認定調査による介護認定を前提としない生活支援は、事故が起こる可能性がある。

 

★福祉用具事業者

福祉用具や住宅改修が自己負担となると、利用に制限がかかるため、重度化する可能性がある。

 

★ケアマネージャー

ケアプランは介護保険制度の根幹であり、自己負担化は利用抑制となり、かえって重度化をまねくのではないか。

 

★介護人材養成者

ヘルパー全体の高齢化、ヘルパー職の専門性の明確化、高齢者自身が老後設計する必要性、学校教育における介護サービスの魅力の紹介が必要

 

★行政担当者(品川区介護保険課)

要支援者のサービス移行を早期に行い、今後拡充が求められる住民主体を含む多様なサービスの構築に向けた検討期間を確保するも、協議体運営やコーディネーターの役割と連携のあり方のしくみづくり、さらに多様なサービスの基盤づくりには相当の時間を要する。

総合事業については、独自の費用設計により、介護サービス事業者へ配慮しつつ、無理のない費用抑制を図った。また、これまで対応していただいているサービス提供事業者の理解が不可欠であるため、意見交換を丁寧に行った。そのため、区内外のサービス事業者の理解・協力が得られ、円滑な移行ができたと感じている。

今後、要介護まで移行となると混乱は避けられないが、可能な限り独自の費用設計やサービス内容の見直しなどによる制度設計、サービス体系、ケアマネジメントシステムの見直しにより対応していく。

 

 

利用者、利用者家族、事業者、ケアマネ、介護人材養成者と、介護制度に関わる人たちがこんなに不安を抱えているのはなぜなのか。行政とのコミュニケーション不足が大きな原因ではないのか。不安な中で、よいものができるはずもなく、品川区のように情報共有を図り、一緒に作っていく姿勢が行政には必要ではないか。