6月議会終了の翌週、小西所属の市議会会派、風・生活者ネットで京都市と多治見市に視察を行いました。
今回は「市民参加推進計画」をもつ京都市における市民参加と多治見市における計画行政が視察テーマです。
人口140万人の政令指定都市であり、大学、寺社が多い京都市。
まず驚いたことは、市職員が市民参加を推し進めてきたということです。ややもすれば、市民参加は職員にとって最も面倒なはず。
H7年の阪神淡路大震災で、若手職員にボランティア意識が芽生え、翌年から「市民参加検討プロジェクトチーム」、「市民参加推進プロジェクトチーム」を設置、「ボランティア活動総合支援センター」設立に向け着手。さらにH18年の地方主権改革に伴う、住民主体の考えに沿って、さらに市民に寄り添った展開をするとともに、説明責任を果たしていかなければならないという職員の意識の変化があったということでした。
これは、どの職制においても常に市民参加を前提に施策を展開しなければならないことをうたった「職員のための市民参加推進の手引き」にまとめられ、研修も行われています。この中では、政策の形成、実施、評価の各過程に市民参加を進め、多様な市民ニーズを踏まえた施策を推進し、相互の協働で市民主体のまちづくりを進めることが豊かな地域社会の実現につながっていくとの方針が示されています。
市民参加と一口で言っても、いろいろな手法があります。清瀬市でも取り入れられている市民ボランティア、アンケート、パブリックコメント、まちづくり委員会や各種審議会への公募市民としての参加。京都市ではさらに、「カウンターの中にいたのでは、市民の本当の声は聴くことができない、自ら市民の中へ入っていくことが必要だ」という理念のもと、250以上のテーマで担当職員が市民からの要請に応じて説明に出向く「市政出前トーク」、運営もNPOへの委託し、大学生や寺社、企業、一市民としての市職員を含めた自主参加の市民により課題を決め、課題の分析、実踏も含めた解決方法の模索まで行う、「まちづくり100人委員会」など、たくさんの手法を取り入れています。また、市民参加は行政改革の1つと位置づけているところも、意識の高さを感じます。
清瀬市でも、「まちづくり基本条例」には市民参画が盛り込まれ、実現されていますが、行政からもっと働きかけを進めるなど、この条例をもっと実効性のあるものとして活用していかなければならないことを痛感した視察となりました。