ますます必要とされるスクールソーシャルワーカーの役割
清瀬市のスクールソーシャルワーカー(SSW)の活動報告会に参加した。
清瀬市ではこれまでも2名体制だったが、今年度からは1名は常勤で、社会福祉士、精神保健福祉士の専門職が配置されている。
教育相談センターの所属となっており、学校に行かない子どもたちが通っているフレンドルーム、教育相談室も併設され、教育、心理、福祉の連携を図り支援を行っている。
2008年に文部科学省の「スクールソーシャルワーカー活用事業」により全国的に都道府県を含め340の自治体で導入された。ただ、翌2009年には、「学校・家庭・地域の連携協力推進事業」という補助事業の中に含まれることになり、これまで全額国庫負担(10/10)で実施されてきたこの事業補助が3 分の1 に減額された。その結果、中止したり、予算を縮小せざるを得なくなったりと、多くの自治体が継続実施に大きな影響を受けることとなった。
清瀬市では2009年に導入され、非常勤2名体制でこれまで配置されてきた。小学校9校、中学校5校が対象となっているが、2011年では21件だった対応件数も、2014年には50件となり、勤務日数も週1~2日から週4~5日と拡大されてきた。主な課題は、不登校が約半分を占め、次いで家庭環境の問題、発達障がいとなっている。
福祉職であるSSWは教職である教員、心理職であるスクールカウンセラー(SC)とともに支援にあたるが、学校からの依頼で活動するため、学校長をはじめ、学校側が必要と考えない限り、支援につながらない。三者は、それぞれ役割やアプローチの仕方が異なっており、課題解決に連携して力を発揮することが期待される。教員は指導的であることが多い一方で、SCとSW、SWと地域の人材をつなげる。SCは受容的で心理面に働きかける。SWは受容的で環境(社会面)に働きかける。
ぜひ、課題を学校だけで抱え込まず、もっと気軽に外部の手助けを受けるようになってほしいと思う。福祉につなげることが、子どもにとってもよい解決方法に結び付くはずだ。