公共施設耐震化または建て替え検討のための特別委員会

優先順位をどうするか

築40年の清瀬市役所
築40年の清瀬市役所
清瀬市の公共施設は近隣自治体同様、老朽化が進み、築40年の市庁舎をはじめとして、避難所となる下宿・野塩地域センター、学童クラブや保育園の一部、老人憩いの家などの16施設について、今後の耐震化や改修についての検討をしなければならない状況となっています。

市庁舎については、昨年度耐震診断が実施され、すぐに立ち退かなければならない状況は避けられたものの、今後使い続けるためには耐震化だけでなく、給排水設備の更新や外壁の補修など、大規模な改修を行わなければならないことが判明しました。

建築物は使い始めてからのメンテナンスが必要であることはいうまでもありません。特に公共施設は建築に際してとかく建設費用のみが課題とされ、その後の電力量などの日々その施設を使うための費用やメンテナンスにかかる費用についてはあまり検討されていないのが実状です。本来は、その点も総合的に考えれば、たとえば光熱費が多額にかかりそうな設計は避けたり、メンテナンス費用とのバランスで外壁を決定したりということがされるはずです。特に財源が乏しい清瀬市では、多摩地域でも維持補修費の支出はダントツの少なさとなっており、必要が生じてからやっと補修されるという状況が続いています。

また、そうしたメンテナンス費用については大規模な修繕は建築時から想定されているため、民間のマンションのように修繕積立金という形で毎年積み立てていくことが、その建物を使用することで得られる便益に対する費用という点でも、合理的です。
清瀬市だけではありませんが、こうした積立金はなかなか公共施設で積み立てられていないのが現状です。こうした財源がない中、清瀬市では、公共施設の耐震化や大規模改修をこれから次々に実施しなければなりません。また、こうした事業はほとんど補助金がつかず、自主財源で賄うことになるため、一度に借り入れをすることは、返済を考えても不可能であり、優先順位をつけて実施していかなければなりません。

市庁舎以外の16施設については、今年度、耐震診断を実施することになっています。その概要の報告が11月ころには出されることになっていますが、その結果を踏まえ、財政的なことを考慮しつつ、方向性を示さなければなりません。私たち議員も特別委員会を設置し、市と情報共有をしつつ、議会としての方向性を示していきたいと考えています。来週31日に第1回の特別委員会が開催されることになっています。
今後の進捗状況についてはまた、報告いたします。

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