第3回公共施設耐震化検討特別委員会(2012.9.24)
今回は、昨年度市庁舎の耐震診断を委託したK構造さんに参考人としてご出席いただき、庁舎内の問題個所の視察案内もしていただきました。K構造さんは現在の市庁舎の設計者でもあるということでした。
1、視察に対する所見
耐震診断報告書として示していただいた中にもありましたが、様々な設備の老朽化が進んでおり、耐震化だけでは到底使用に耐えないことを、随所で確認しました。
・40年前と現在とでは、効率的な冷暖房や、水道の方式も異なっている
・OA化に対応した電源や配線のしやすさになっていない
・公共施設としての機能を有していない
エレベーターも車いす対応になっていない(回転できない)
バリアフリー対応のトイレがない
ただし、エレベーターは、現在のスペースに大きいものをいれることができるようです。
また、当初、エレベーターを2基設置しようとしていたらしく、現在のエレベーターのすぐ横にバリアフリートイレを作るスペースはあるということでした。
2、前回までの疑問点への回答
・耐震ブレースについては、外付けも可能であるが、その代わりに現在の柱を太く補強する必要がある
・耐震化のみでは今後の使用に耐えないとの判断から、大規模改修が必要であり、居ながら工事は不可能
・耐震化を図ったとしても、素材となっているコンクリートの耐用年数を延長することはできない
2.総務省の面積基準との比較
スペースの不足が現在の不都合の中で挙げられていましたが、基準となる面積との比較で具体的に数値化することを求めた結果、現在の本庁舎内の職員数(正規職員以外も含む)を基準に総務省基準で換算すると、2000㎡ほど不足しているということが示されました。
これはあくまで、ひとつの基準であること、また、将来、人口減に伴い職員数を減少させることも考えられることなどから、絶対的な不足とは言えませんが、執務スペースにも書庫がたくさんあり、会議室も不十分な状態は見られ、効率的な業務の妨げになっていること考えられます。
今回は、視察とK構造さんへの質問で終了しました。次回は、また別の角度からの参考人招致と質問、ほかの可能性を探るといったテーマの委員会になると考えています。