ななめの関係をつくる

市内のピッコロのおうち・たんぽぽ(たんぽぽHPより)

学生時代に訪れたベトナムの孤児院で会った無表情の子どもが忘れられず、子どもと同じ目線に立つことを意識し、10代の子どもの支援に携わるNPO法人カタリバ有田いず美さんの講演を紹介します。

◇カタリバの理念と主な活動

・意欲と創造性をすべての10代に

・キッカケプログラム(パソコンとWi-Fiの無償貸し出しとオンラインでの学習支援)

・room-K(オンラインによる学習支援、個別支援計画の作成)

・食事支援(コロナ禍に黙食が日常化し、対面で食べられなくなった子どもがいるため)

・ユースセンターの運営(文京区ビーラボ、足立区あだちベース)

 

◇子どもの貧困の内容

・教育、体験、健康格差

・子ども食堂:コロナ禍では学校の福祉機能が止まった

・塾に行けない子どもの学習が停滞、給食がなくなり食べられない子ども

・学力/治安/健康が悪い状態が続くと貧困の連鎖が

 

◇足立区での状況

・生活保護自給率が高い

・不登校、高校中退率が高い

・虫歯が多い子どもの割合が高い

⇒2015年から子どもの貧困対策(未来へつなぐあだちプロジェクト)を実施

 

◇未来へつなぐあだちプロジェクトの具体化として:あだちベース

・設置状況:校外2箇所、公立中内1箇所

・教育、居場所、他機関と連携

 

◇あだちベースのプログラム

・困窮世帯向け(福祉)/中1~3/15~21時

・不登校向け(教育)/小5~6、中1~3居場所を兼ねた学習支援

・高校中退者向け(若年支援)/毎週月曜日13~20時

・校内居場所(自主事業)/大学生ボランティア参加

 

◇あだちベースの利用者の状況

・利用者の6割が母子家庭

・4人に1人は生活保護世帯

・食習慣に問題/一般の家庭にある物がない/自分の部屋がない/分数ができない/信用できる人がいない/父か母が働けない

・未成年での飲酒/対人関係にはお金を使って信頼を得る/異性関係トラブル(女子生徒に多い)/リストカット・希死念慮

・高校生はアルバイト代で携帯電話代や遊ぶお金をまかなっている

 

◇あだちベースでの取り組み

・一緒に作る、食べる

・学校より少人数で安心して来ることができる

・面談もする

 

◇あだちベースで感じてほしいこと:子どもをまんなかにおいて考える

1.居ていいんだ

2.なんだか安心する

3.自分にもできるかも

4.最後までできた

5.こんな人になりたい

 

◇支援者が感じているあだちベースの限界

・利用者は対象者のわずか0.5%

・地域とのつながり

・アウトリーチできる範囲

・通ってきていた子どもの中には進路未定、ニートになる場合も

・20歳前後の若者支援も必要

 

「子どもは地域で育つ」が当たり前でなくなった今、地域の中のつながりも希薄になっています。「子どもまんなか社会」を進めることで新たな地域のつながりもできていくと考えます。清瀬市内でもNPOや子ども食堂を運営する市民が行政や様々な機関とつながってそれぞれの活動を進めています。

学校も「子どもまんなか」に!