「私は認知症をどう生きたいかー本人と家族に地域が寄り添う」~No!寝たきりデー2014~その3

 

こんな困りごとに 町屋かどころHPより

下町の超高齢社会を支える小規模多機能

小山政男さん(NPO法人東京ケアネットワーク理事)

小林たみさん(小規模多機能事業所「町屋かどころ」所長)

 

 

お二人とも、高齢化率が高いうえに、高齢者の人口密度も高い下町で小規模多機能を運営している。人口密集地で地価も高いため、住居も狭く、1階が店舗や工場でその2階に住んでいる高齢者が多く、施設を開設するにも倉庫か工場跡地しかないという地域だ。

小規模多機能事業所では、居場所づくり、生活のリズムを整えること、家族支援を目標としている。

日中は通所することにより自分のペースで心身の力を最大限発揮した充実した暮らしを過ごしてもらうために作業や役割、自分の好きなことをすることで心身の活性化を図っている。職員は個々の利用者の状況を把握しながら、寄り添って時間をともにする。

規則正しい食事、入浴により清潔を保ち、適度な運動により心身の機能を維持改善していくことで、生活のリズムを整える。

家族に認知症への理解と協力を求めながら、一緒に介護する。介護する家族を支えるために相談や宿泊、通いでは支えきれない時間の訪問など、24時間365日、切れ目のない適時適切な介護負担軽減のための一人ひとりに応じたサービスを組み立てる。

「私がどう生きたいか」と「家族がどうしてほしいのか」をかなえられるのが、小規模多機能事業所ということではないだろうか。