家庭でできる性教育

女性への暴力をなくすアピール

先日、オンラインで開催された産婦人科医の高橋幸子さんの学習会を紹介します。生活者ネットワークはリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の視点で学校での性教育の必要性を訴えてきていますが、肝心なところは教えられていないのが現状です。埼玉県内の一部の小中学校では、高橋さんが専門家として授業をしていらっしゃるとのことで、可能性を探って行ければと思います。

 

 

☆幼児期からの「自分を大切にする」こと、小学生には「自分と他人を大切に」

●幼児期:プライベートゾーン(水着で隠れるところとくちびる)を教える

触られたくない人に触られそうになったら「いや」って言っていいんだよ

 

●小学生:質問されたことから逃げず、「調べておくね」と本屋さんへ

さりげなく適切な本をおいておく、あなたが大切と伝える

 

「赤ちゃんってどうやってできる?」に

科学的にさらっと

男性の体の中に赤ちゃんのもとが半分あります。

女性の体の中にも赤ちゃんのもとが半分あります。

男性の赤ちゃんのもとを、ペニスを使って女性の膣の中に届ける。

これを性交 と言います。

どうしてそのことを知りたくなったの?もたずねる

 

●中学生~高校生:性行為や避妊など具体的な知識を教える

・相談できる親子関係をつくる

・性的同意:Noといえるのが信頼関係

・具体的避妊方法:コンドームは万全ではない、万が一の時はアフターピル

・AV、マンガはフィクション

・気軽に産婦人科に相談を

・マスターベーションの方法:間違うと男性不妊症の原因にも

 

☆性感染症は生活習慣病:予防する、検査する、治療する

 

☆東京都だけ10代の妊娠中絶率が横ばい:全国的には下がっているのに・・・

 

☆性教育は人権教育

性的同意や性の多様性(その人がその人らしく生きる権利)

 

☆国際セクシュアリティ教育ガイダンス:科学的根拠に基づいたアプローチ

5歳~8歳:赤ちゃんがどこからくるのか説明する

9歳~12歳:どのように妊娠するのか、避けられるのか説明する。避妊方法を確認する

12歳~15歳:妊娠の兆候、胎児の発達と分娩の段階を説明する

15歳~18歳:生殖・性的機能・性的欲求の違いを区別する

 

☆保護者の悩みは皆同じ!

・思春期の子どもを持つ保護者はみな悩んでいる

・禁止しない

・「我が家のルール」はつくってもよい

・性的問題行動がおこった際は「子どもが性に関わることを教えて欲しいと訴えている」ととらえ、その子どもが「学んでいないこと」を発見し、そこにさかのぼって、ひとつずつステップを踏んで教える

 

☆親として学校にできること

・学校に性教育をしてもらうように言おう

・外部講師を活用し、講演を子どもと一緒に聴くことが家庭でできる性教育の第一歩!

 

コロナ禍で10代の妊娠相談が増えています。「お互いを大切にする関係を築く」ことは生きていく上での基本。そのための教育は欠かせないはずです。